交通事故にあったときの慰謝料計算、学生の場合にはどうなるの?

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交通事故にあった時には、怪我をしたり怪我のせいで仕事を休んだり、様々な損害が出ます。損害は被害者側から加害者側へ請求します。慰謝料も請求できるのですが慰謝料は実額の計算が難しいものです。そこで、被害者の職業や社会的な立場を念頭に入れた一定の計算方式で計算します。また、被害者が学生の場合はどうなるのでしょうか?

交通事故被害者に支払われるお金

交通事故被害者になると様々な損をします。怪我をすれば治療費がかかります。また、乗っていた車や自転車が壊れてしまうこともあります。時には持っていた荷物が破損することもあります。こういったものは実額あるいは一定の計算方式によって支払われます。

またその事故にあったおかげで仕事に穴をあけてしまった場合には、その仕事で得られる予定だった報酬も請求できます。被害者が学生であった場合には、事故のせいでアルバイトに行けなかった報酬も一定条件がそろっていれば計算されます。

交通事故にあったせいで留年するような事態になった場合には、学資の計算も行われます。こういった損失は、実際にどれくらいかかったのか、どれくらい受け取る予定だったのかがはっきりしています。他にも交通事故被害者が受け取る権利があるお金に慰謝料があります。

慰謝料は精神的な苦痛に対する賠償金です。ところが精神的な苦痛は個人のその時の事情によって大きく異なります。そのため実額が計算できないのです。交通事故にかかわる慰謝料には、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類があります。

それぞれの慰謝料請求は知識を持った人の力を借りなければ大きな損をしてしまう可能性があります。

入通院慰謝料とは?

入通院慰謝料とは入院中や通院にかかわる精神的苦痛に対する慰謝料です。慰謝料の計算の大きな基準になるのが通院期間です。

通院期間が長くなればなるほど慰謝料が高くなる傾向があります。症状が軽くなると通院が面倒になって立ち消えにしてしまう人がありますが、これは損害賠償請求の観点から言うと絶対に避けなければならないことです。医師に「今後は通院の必要はありません。

」といわれるまできちんと通院しなければなりません。次に入院通院慰謝料の計算の基準になるのが通院日数です。通院期間が6カ月あったとしても毎日通院するのと週に一回、月に一回通院するのでは精神的苦痛の度合いは変わります。

慰謝料計算においても通院期間とともに通院日数を考えあわせた計算をします。通院期間や通院日数、その間に受けた検査などは、その後の後遺障害慰謝料の計算にも影響を及ぼします。交通事故にあった場合には、医師が示した通院期間に医師の指示通りの日数だけきちんと通院し、必要な検査はすべて受けるようにしましょう。

交通事故被害者が学生であっても、これらの計算基準には変わりはありません。

後遺障害慰謝料とは?

後遺障害慰謝料は後遺障害等級が認定された場合にのみ請求できる慰謝料です。ずっと痛みが残っているとか、指がまがりにくい、歩くときに疲れやすいなど本人が後遺症を自覚していても、医学的に後遺症と認められ、法律的な認定を受けて初めて後遺症にかかわる慰謝料の請求ができます。

そのためにも通院や検査をおろそかにしてはいけないのです。医学的に後遺症が認められるとは、症状固定日以降に医師に後遺障害診断書を発行してもらうことで認められたことになります。症状固定日とは適切な治療を続けた結果、これ以上治療を続けても大幅な改善回復が見込めないと医師が判断した日のことです。

これ以降の不調に関しては後遺障害となります。通院や検査をおろそかにしていた場合、医師はいつまでも続く不調が事故によるけがが原因なのかどうか判断しかねることもあります。医師が判断不能とした場合には後遺障害診断書が発行されないこともあり得ます。

後遺障害等級認定は、症状固定日以降、医師の作成した後遺障害診断書を用いて申請手続きをします。申請の結果後遺障害の等級が認められた場合に高障害慰謝料が請求できます。後遺障害申請手続きの段階では被害者が学生でも手続き内容は同じです。

後遺障害等級は、障害の種類や体の部位ごとに35系列に分けられています。障害の程度は16段階に分かれています。この等級が慰謝料の計算の基準になります。交通事故の場合、全身的な障害が残ることもあります。その場合には複数の後遺障害がみとめられます。

障害の数が多ければ等級が上がります。後遺障害の慰謝料算定は等級が上がるほど高くなります。介護を受けなければ生活できない場合は慰謝料も高くなります。この場合、慰謝料とは別に後遺障害逸失利益も請求できます。

後遺障害のせいで働けなくなったり、転職を余儀なくされた場合の損失です。将来の介護費、車いすなどの費用なども請求対象になります。すでに就職している人と学生の場合にはこの部分に違いがあります。

後遺障害申請には2つの方法がある

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交通事故被害者に治療しても改善しないような障害が残った場合には後遺障害等認定が認められた場合にのみ損害賠償を受けることができます。この申請手続きには2つの方法があります。ひとつは、加害者側の自賠責保険を通じて行う方法です。

実際に手続きを行うのは加入している保険会社です。保険会社では自社の支払いは少ないことが望ましいので、後遺障害の等級が低い方がいいのです。もちろん適正な方法で申請されるのですが、被害者に不利になる傾向が強いのが現実です。

もう一つの方法が、被害者が自分で申請する方法です。と言っても多くの被害者は交通事故の後遺症や損害賠償に詳しくありません。そこで後遺障害等級申請に詳しい専門家の手を借りることになります。この場合、よく利用されるのが弁護士です。

被害者が雇う弁護士ですから被害者に有利なように申請します。これももちろん適正な方法でおこなわれますが、立場が違えば見解も違ってきます。被害者側からの申請の方が被害者に有利に働く傾向があります。後遺障害等級は生涯にわたる大きなお金を左右します。

もし交通事故被害者になったら、被害者側に立って働いてくれる人のサポートを受けましょう。

死亡慰謝料について

死亡慰謝料は、被害者本人と配偶者や子供などの近親者に払われるものがあります。と言っても被害者本人は亡くなっているのですから、被害者本人の慰謝料は相続人が受け取ることになります。手続きは近親者分は近親者が行い被害者分は相続人が行います。

実質的には、配偶者や子供、被害者が学生など若年で配偶者や子供がいない場合には相続人になる親や兄弟などが行うことになります。この場合にも、実際の手続きは加害者側の保険会社になる場合と、被害者に雇われた弁護士が行う場合があります。

慰謝料の算定基準は3つある

慰謝料を計算するときの基準は3つあります。もっとも低い基準が自賠責基準です。被害者が慰謝料請求に知識がない場合、自賠責保険の保険会社に慰謝料請求も任せてしまうことがあります。この流れに乗ってしまうと最も低い慰謝料しか受け取れなくなってしまいます。

また加害者が任意保険に加入している場合には任意保険基準で計算されます。自賠責保険基準よりは高い基準になります。もう1つの基準が弁護士基準です。弁護士基準は過去の裁判などの実績から計算された基準で3つの基準の中でもっとも高くなります。

被害が大きければ大きいほど計算基準による金額の差も大きくなります。もし、交通事故被害者になってしまったら、とりあえず弁護士に相談をしたほうが安心です。

学生の場合には逸失利益の計算が重要

交通事故被害者が学生の場合、実費に近い部分の損害請求には一般の人も学生もあまり違いはありません。ただし、逸失利益に関しての計算が大きく変わってきます。特にすでに就職が決まっていたり、何らかの専門学校に通っていたりする場合には、事故のせいで就職が流れる、または希望の職種に付けなくなるなどの損害が出ます。

逸失利益が大きいとともに、精神的な苦痛も大きなものがあります。そういう場合は、法的にしっかりと算定してくれる弁護士のサポートを得ましょう。ただし、未成年の学生の場合、これらの交渉や手続きには親権者の同意が必要です。

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